FXの公的な取引所「くりっく365」

「くりっく365」とは、日本初となる取引所で売買される外国為替のことです。
東京金融取引所に設立されたもので、そこでは加盟しているFX業者からの売買注文を受け付けて活発な売買が行われています。

1998年に外国為替法が改正され、それまでは銀行などの金融機関にしか開放されていなかった外国為替市場が、一般投資家も参加できるようになりました。今で言うFXの始まりです。毎日のように円相場を目にしている多くの投資家はその円相場で取引ができるということで市場参加者が殺到、FXがひとつのブームのようにりました。

ブームになると、当然ながら色々な業者が参入してくるようになります。

今でも名前が有名なところもこの時期に参入をしたところがほとんどですが、中にはちょっと怪しいのでは思えるような業者も含まれていました。
そんな業者が顧客からの預かり資産を抱えたまま倒産をしてお金が返ってこないなどのトラブルが頻発し、FXはまるで新手の詐欺であるかのようなイメージが蔓延した時期もありました。

このままではFXの発展に大きな妨げになるということで、それまでは店頭取引といってユーザーとFX会社が直接取引をしていたところを健全化するために、共通の取引所を開設すると言う機運が高まりました。そうして生まれたのが、「くりっく365」です。

「くりっく365」は参加しているFX業者のどこから取引をしても、同じレートが提示されており、業者による損得は一切ありません。しかも、「くりっく365」に加盟するには預かり資産の信託保全や売買システムの安定性など、かなり厳しい基準が設けられています。
これにクリアしないと加盟することができないため、「くりっく365」に名を連ねている業者というのは安心できる業者であるというステイタスにもなっています。

くりっく365とFX業者

現在日本にはたくさんの外資系FX業者が参入していますが、現在「くりっく365」に加盟しているのは全て国内資本のFX業者です。ほとんどのところは昔から名前を聞いたことがある業者であったり、テレビCMなどでおなじものところ、さらには有名なITベンチャーグループの企業であったりと、社名を見ただけでも信頼度は高そうに見えます。

これらの加盟業者はそれぞれ、自社の店頭取引に加えて「くりっく365」での取引サービスを提供しています。このあたりがちょっとややこしいのですが、それぞれのFX業者が自社で設けている店頭取引については手数料無料や各種の特典を設定していますが、「くりっく365」での取引を仲介している場合はおおむね手数料が無料というわけではなく、口座開設キャンペーンなどの特典もあまり見かけません。

これだけを見ていると各FX業者は「くりっく365」での取引をあまり推奨していないかのよな印象を受けますが、これはユーザーの好みの問題です。どれだけ優秀な売買システムを運用しているといっても、各FX業者が独自に提供している売買システムというのは何らかのトラブルに見舞われる可能性もありますが、「くりっく365」は各社どこからでも共通のシステムを使っているので、そういった特定の業者だけに発生したトラブルなどがあっても、いつも通り安心して売買することができます。

このあたりの安心感というのは、「くりっく365」が仮に手数料無料ではなくても利用する価値のある部分ではないかと思います。なお、「くりっく365」のサイトを見ると最新レートだけでなく直近の約定値や出来高など、他の売買画面では見ることのできないような数値も見ることができます。
このあたりはたくさんの業者が共通で利用している取引所のメリットといったところでしょうか。

くりっく365の取引について

「くりっく365」でのFX取引をしたいと思った方は、まずそれぞれの加盟業者で口座を開設する必要があります。「くりっく365」で取引をする以上はどこのFX業者を利用してもあまり差がありません。

キャンペーンなど「くりっく365」の売買手数料を安くしていたり、「くりっく365」で自動売買ができる業者などもありますので、そういった情報を参考にしながら好みの業者で口座を開いてください。

くりっく365用口座
と店頭FX口座は
別なのね…

「くりっく365」参加企業には「くりっく365口座開設」という項目がありますので、それを利用して口座を開設します。
後は、開設された口座情報を使ってFX取引をするだけです。

「くりっく365」でFX取引をするメリットというのは、安心感や安定性以外にも価格決定の透明性があります。「くりっく365」は共通で利用している市場なので流動性が非常に高く、ここで提示されている価格というのは実際のマーケットとほぼ同じ水準となっています。最も有利なレートで取引ができるということで、公平性が高いというメリットがあります。「ストップ狩り」のような嫌らしいレートは無いはずです。

他には税制上の優遇措置もあります。「くりっく365」で得た収益の課税税率は20%であり、さらに分離課税や損失の3年間繰越控除、証券先物や商品先物との損益通算などのメリットがあります。なぜこんなに優遇されているのかと言いますと、それぞれのFX業者が行っている店頭取引よりも透明性が高く、税務当局も把握しやすいからです。

くりっく365も万能ではない?

何かとメリットが多そうな「くりっく365」ですが、もちろんデメリットもあります。
まずは手数料がかかるという事でしょう。売買毎に数十円必要で、スプレッドも店頭FXに比べて高めになっています。
最近では手数料無料かつ十分にスプレッドが安いFX業者が多数あり、「くりっく365」は取引コストの面で不利になっています。
また2012年にFXの税制改正にて店頭FXでも申告分離課税が認められ、税制面で優遇されていた「くりっく365」との差が無くなりました。

FX業者は熾烈な競争にさらされているので、常に進化を続けています。
多くのFX業者はもし破たん・倒産の憂き目に合ったとしても投資家の資金を保全する「信託保全」の仕組みを完備しています。
かつての悪質FX業者の大半は駆逐され、安全面はかなり改善されています。