借金になる前に損失を食い止める「ロスカット」

損失が膨らむと借金になるの?

レバレッジを効かせて高い投資効率を実現しているFXですが、ここでひとつ疑問があります。
もし、相場が思惑と反対の方向に行ってしまって、損失が出てしまった場合は証拠金の取扱いはどうなるのか?という点です。

例えばレバレッジ20倍で取引をしている場合、2011年3月の米ドル水準で見ると80円台なので、仮に80円ちょうどとします。この状態で買いポジションを建てたとすると、円安になってドルが上昇すれば利益となりますが、もちろんその逆もあります。

2011年3月11日東北地方で起きた大地震の影響でパニック的な円高が進み、市場最高値を大幅に更新して76円台にまで円が買われるというシーンがありました。
80円ちょうどで買いポジションを建てていたとしたら、76円ちょうどになった段階で1万ドルあたり4万円の含み損です。

レバレッジ20倍で建てていた買いポジションだった場合、ちょうど証拠金が4万円ほどなので、この値動きで証拠金が底を尽いてしまったことになります。口座に4万円しか入れていなかった場合には、この時点で強制的にロスカットとなります。
これ以上放置していたら口座に入れていた金額を上回る損失が出ることになるので、FX業者もそれを止めるためにロスカットを発動するのです。

つまり、ロスカットというのは、
預け入れているお金以上の損失が出ないようにするための仕組み
だという認識でOKです。FXのレバレッジ取引ついては不安を持っている人も多く、損失が大きくなることによって借金状態になるのではないかと考える人もいるのですが、このロスカットというルールがあるおかげで、預け入れているお金以上の損失にはならないようになっています。

ただし、あまりにも急激過ぎる相場変動の際にはロスカットが間に合わないこともあり、ごく稀に預け入れ金額以上の損失が出ることがあります。

ロスカットをもっと詳しく教えて

ロスカットというのは、日本語に訳すと損切りという意味です。
損切りというのは古くからある相場用語で、損失がそれ以上拡大しないように、一定の水準よりも相場が反対に行ってしまったらその時点で損失覚悟の決済をするということです。

基本的には、FXでポジションを建てる際に損切りの注文も同時に入れておくのが必須であるとされています。そうでないと、相場がどんな方向に動くか分からないような局面でリスク管理が全くできないからです。

このように意図的に入れる損切りのことは、ロスカットよりもストップロスと呼ばれています。
それではロスカットとはどんな損切りなのかと言いますと、FX業者が強制的に発動するもののことです。それぞれのFX業者はルールを設けていて、預かり保証金が一定の比率を下回ると自動的に反対売買をして決済され、損切りとなります。
おおむね30%から50%あたりで自由に設定できるようになっており、この数値が高いほど安全性は高くなります。

ロスカットを発動するのは顧客の安全のためというメリットもありますが、FX業者にとっても預かっている保証金の範囲外で損失が出た場合、追加で入金を依頼しなければならないので顧客とのトラブルになりやすく、それを未然に防ぐという意味合いも含まれています。

FXトレードを行うにあたって、ロスカットになってしまうということは、相場観を外したにも関わらずポジションを持ち続けてさらに損失が拡大し、遂には保証金の全額がなくなるレベルに近づいたこということを意味しています。
できるだけマイナス決済をしたくないものですが、あまりにも頑固すぎるとロスカットの憂き目にあってしまうということを肝に銘じておかなくてはなりません。

マージンコールとは

ロスカットと、よく並び称されているのがこのマージンコールです。
ロスカットと同じく建てているポジションと反対の方向に相場が進んでしまい、損失が大きくなってくると関わりが出てくるものです。

ある時点での為替レートを評価して、顧客が預けている保証金のレベル一定の金額を下回っている場合に、あらかじめ登録しているメールアドレスにその事実を知らせるようになっています。
これをマージンコールと言います。

マージンコールが出た時点ではまだ損失確定とはなりませんが、マージンコールが出るということはロスカットが近づいていることになるので、何らかの措置をしないと強制ロスカットになることは必至です。

損失を出すと警告
メールが貰えるのは
は助かるわね

一般的にマージンコールの評価というのは午後3時に行われ、その時点で含み損が大きくなっているポジションがあって、保証金の金額が増えないようであればマージンコール発生の可能性が高くなります。

将来的に相場が回復するという見込みがある場合や、スワップ収入などを目的としている取引であって 損失確定をしたくないという場合には、別途保証金を増額して入金する必要があります。
なお、一部のFX業者についてはマージンコールとは別にニューヨークロスカットというルールを設けているところがあります。 これは自分で決められるロスカットルールとは異なり、ニューヨーククローズ(午前5時)の時点で保証金が一定の金額を下回っていることが確認されたら、自動的に全ポジションが反対売買によって損失確定するというものです。

これはマージンコールよりもロスカットよりも強い措置で、最も保証金が危機的な状況になってはじめて発動されるものです。